【相続関連ニュース】週刊朝日より「裁判に学ぶ賢い相続」。寄与分の落とし穴。 | 相続税の相談なら相続サポートセンター東京【関東一円対応!相続税の専門家】
  • HOME
  • 相続関連ニュース
  • 【相続関連ニュース】週刊朝日より「裁判に学ぶ賢い相続」。寄与分の落とし穴。

【相続関連ニュース】「週刊朝日より「裁判に学ぶ賢い相続」。寄与分の落とし穴。

またまた「週刊朝日」さんの相続ネタです。
今回は「裁判に学ぶ賢い相続」というタイトルです.

ケース1 遺産が分けられない!「不動産」はトラブルの種?

ケース2 悩ましい介護の見返り「寄与分」は認められるか

ケース3 すねかじりは損をする⁉ 「特別受益」の範囲とは

という3ケースが実例形式で取り上げられいます。

今回の共通点は「遺言がない」ということでした。
どんなカタチの相続でもそうなのですが、どの専門家に聞いても「争族」を防ぐ一番の方法は「遺言を残す」ことだと言います。
もちろん、その遺言の中身に対する不満で兄弟仲が悪くなることも考えられますが、遺言を残しておけば調停にまでもつれ込むような事態にはならない分、スマートな争族、とも言えますね。

今回のケースで特に気になった点はケース2の「寄与分」でしょうか。
以下、週刊朝日さんから抜粋した記事をご紹介します。

--------------------------------------------------------
仲の良いきょうだがい、相続をめぐり調停の場で争う。そんな現実もあります。
Bさん(60歳代)は5人家族。
5年前に父を亡くした後、体が不自由な母親と同居をし、献身的に介護をしてきました。
高額な介護用の補助器具も購入しました。
弟は結婚して別居、妹も離れて一人暮らしをしています。
その母親が死去。遺言書はありませんでした。
相続財産の評価をしたところ、自宅の不動産が4千万円と預貯金2千万円の計6千万円がありました。
法定相続人はBさん、弟、妹の3人で、法定相続分はそれぞれ3分の1ずつです。
遺産分割協議で、弟と妹は財産を3等分すべきだと主張しました。
しかしBさんは5年間介護をしてきたため、財産を等分することに抵抗があったのです。
民法では、被相続人の介護や事業の手伝いなどをした相続人に対してのみ、法定相続分とは別の取り分を認めています。
これを「寄与分」といいます。
Bさんは寄与分を認めてほしいと、弟や妹に何度もお願いしました。
しかし2人は頑として譲らず、交渉は決裂。
きょうだいの間に深い溝が生まれました。
そしてBさんは調停を申し立てました。
それでも議論は平行線をたどり、最終的には家裁の審判に委ねられたのです。
相続財産の5%、300万円を寄与分として認める。
これが家裁の判断でした。
ただ、寄与分が認められるのはまれです。
一般的に寄与分は「被相続人の財産の維持・増加に対する特別の寄与」がない限り、認められません。
病気の親の介護は、民法上は家族間の扶養義務とみなされ、寄与分を認める根拠になりません。
Bさんの寄与分が認められたのは、高額な介護用の補助器具を購入したり、特別にヘルパーを雇ったりして、その証拠となる領収書を保管していたためです。
もう一点、気を付けたいのが、寄与分は法定相続人にしか認められないということです。
「義理の親の介護をしたので寄与分を主張したい」という相談は多いのですが、「嫁」は法定相続人に該当しませんので、そもそも遺産を受け取る権利がないのです。
この場合は、義理の親に遺言を書いてもらって財産を残してもらうか、養子縁組してもらうか、もしくは生前贈与してもらうほかありません。
介護の労力は相当なものです。
高齢化が進む中で、寄与分の相談は増えることが予想されます。
介護をしている人は、早いうちから準備をしておきましょう。

------------------------------------------------------------

 

 

今回のケースで認められた介護の寄与分は300万円。
これを安いと取るか高いと取るかは人それぞれだとは思いますが、高額な介護用品を購入してさえ認められた寄与分は300万円ですから、あまり高いとは言えないのかなと私は感じました。
介護をした親族に認められる寄与分は決して高くはない、これをもっと世の中の人に知っておいてもらいたいと思いますね。
世の中の人は「介護をした人の相続は勝手に考慮される」と勘違いしている人が多いように感じます。
(私も勘違いしていたひとりです)
介護は基本的には相続には反映されません。
もちろん兄弟間で、介護をした親族の分を考慮する円満な財産分与が出来れば良いですが、揉めた場合は基本となるのは法定相続分であり、裁判をしても認められるのはせいぜい寄与分程度です。
そして今回のお話でもあった通り、裁判で争っても認められる寄与分はそれほど多くないのが現状のようです。
世の中の人の常識として「介護」と「相続」は一緒に考えるべき、という考えが浸透すれば良いと私は思います。
つまり、介護を誰が担当するのか、金銭的な援助はどうするのかを親族間で話し合うと同時に、亡くなった時の財産分与についても一緒に考え、それを遺言に残しておく、これが介護争族にさせないための一番の手段だと思います。

しかし、遺言やエンディングノートは日本ではまだまだ普及しているとは言い難いのが現象です。
ここで少し宣伝なのですが、エンディングノート普及の意味も込めて、来月5月から「第2回相続川柳~川柳で綴るエンディングノート」の募集を開始します。
これは、単なる川柳の募集ではなくて、12ヶ月の間、一ヶ月につきひとつのお題に対して川柳を投稿していただくと、一年後には自然と自分だけのエンディングノートが出来ている、という画期的な企画なのです。
エンディングノートは、書きたいと思っている人は半数以上なのに対して、実際に書いた人はわずか0.8%しかいません。
それはなぜか。
エンディングノートに書く内容が重たくて、気軽に手を出せないからです。
エンディングノートに書き記す内容に決まりはないのですが、主には相続、お葬式、納骨、介護、尊厳死、延命治療などが主流のようです。
どれをとっても簡単には決められませんし、何をどう書いたらいいのか迷ってしまいますよね。
そういった時に、まずは五七五の音にのせてみる、というのはどうでしょうか?
というのが今回の企画です。
どれだけの人に賛同して投句頂けるのか、今から楽しみにしています。
詳しくは、ホームページをご覧ください。